<楽天6-1中日>◇20日◇Kスタ宮城

 中日小笠原は、左手に握ったボールを見つめた。同点の8回、先頭草野に中前打を許した。そして落合監督がマウンドに来る姿が視界に入った。8回途中で105球を投げて7安打1失点。「(体力は)まだいけたとは思いますが…」と振り返った。しかし打席に4番山崎武を迎えて、首脳陣の決断は交代だった。

 粘り強く投げた。先制された2回を含め、初回から5回まで毎回、得点圏にランナーを置いたが、100キロ台のスローカーブを武器に粘った。味方が同点に追いついた6回からは2イニング連続で3者凡退。だが交代直後に救援陣が打たれ3敗目。過去3戦2勝と負けなしだった楽天に初黒星を喫した。「先制点を取られたのと追い込んでから甘くなってしまったのが反省点です」と話した。

 先発マウンドは、3日阪神戦(ナゴヤドーム)以来17日ぶりだった。最近2試合は中継ぎで起用されたが、ナゴヤドーム内の打撃練習室でバントやフリー打撃をこなし、復帰のチャンスを待った。満を持して交流戦の“開幕投手”となったが、白星は手にできなかった。【益田一弘】