<広島3-4阪神>◇20日◇広島

 最後はひやりとしたが、終わってみれば「安心のJA」だ。アッチソンからジェフ・ウィリアムス。五輪期間に誕生した助っ人必勝リレーが、この日も勝利を導いた。勝ち越した後の7、8回をAが打者6人で完ぺきに抑える。最終回のJは2点を返され、なお1死一、二塁まで攻め込まれながら最後は踏ん張った。

 ウィリアムスの登板は、ちょうどソフトボールで日本代表と母国豪州代表が死闘を演じていた時間帯。2失点は北京が気になっていたわけではなく、先頭前田智に右前打されてピンチを広げてしまった。しのぎきった後も「アクシデントもあった…」と疲れ気味。前田のハーフスイングをボールと判定され、平静を失っていた。

 それでも1点差で逃げ切った。アッチソンが3点リードのままバトンを渡したのが生きた。アッチソンは「きょうはカーブが効果的だった。ゼロに抑えられたのがよかったね」とニヤリ。

 先発ローテーションからは脱落したが、メジャーで経験のある中継ぎへの転向が大成功。8月はこれで5戦、9イニングで無失点を保ち、藤川の離脱と久保田の不振をカバーしている。「先発より慣れているんかな。中(継ぎ)の方がストレートも速いしな」と岡田監督も納得。“JAバンク”に白星が貯まる。