阪神下柳剛投手(40)が、フリー打撃にサプライズ登板して初実戦に備えた。20日、鳴尾浜での投球練習中に好感触を得て、急きょ打撃投手を志願。ブルペンと合わせて今シーズン最多の約150球を投げた。

 練習終了直前に、下柳が突然、マウンドに上がった。走塁練習中の高橋光に「こい」と呼びかける。高橋光、高橋勇を相手に直球、フォーク、シュートなど全球種を投げた。約20分間もマウンドを独占して「問題ないですねえ」と話した。

 11日以来4度目の打撃投手だった。山口投手コーチは「予定はなかったけど、あれだけ投げられるのは大丈夫ということかな」。対戦した高橋光は「しきりに『打て、打て』と言って初球はフォークでしたから。いつも通りにバットも折られました。実戦以上の練習になった」と脱帽した。

 下柳は、24日ソフトバンク戦(ヤフー)でオープン戦初登板を予定。昨年11月6日に右ひざ手術を受けてマイペース調整を続けてきたが、プロ19年目の開幕を前に調整のピッチを上げてきた。この日の広島戦では安藤がまさかのアクシデントに見舞われたが、不惑の左腕がしっかりと仕上げてきた。【益田一弘】

 [2009年3月21日12時49分

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