プロ野球史上初の審判員によるストライキが実施される可能性が出てきた。セ、パ両リーグ審判員の所属するサービス・流通連合の連帯労組プロ野球審判支部(佐々木昌信支部長)は8日、都内で日本野球機構(NPB)と団体交渉を行い、審判員の厚生年金加入の維持を求めた。労組側は妥結に至らない場合、20日にストライキを行うと通告した。同日は両リーグ計6試合が予定されている。

 NPBの下田邦夫事務局長は「不幸な事態は避けたいが、考えられる準備はしなければ」と話し、ストライキの場合でも代替審判員で試合を開催する意向を示した。

 今年になってNPBは中央社会保険事務所の見解に基づき、審判員が加入していた厚生年金資格を喪失させ、来年度から国民年金のみに切り替える方針を固めていた。だがこの日の団交では、両者が厚生年金の維持を目指し同事務所に意見を求めることを確認。労組の岡本昌也委員長は「ともに取り組もうという雰囲気は出てきた」と話した。

 [2009年9月9日8時57分

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