<日本ハム8-3西武>◇7日◇札幌ドーム

 優勝の余韻に浸る本拠地ファンに衝撃を与える一打が飛び出した。1回2死一塁、今季3度目のスタメン出場となった日本ハムのジェイソン・ボッツ内野手(29)の鋭いライナーが、右中間を襲った。ジャンプした二塁手片岡のグラブをすり抜けるほど低い打球が、あっという間にフェンスに到達した。「久しぶりに1軍の試合に出られてうれしい。結果が出てよかった」。7月4日ソフトバンク戦以来の出場で、4回の左翼線二塁打と合わせて今季初の複数安打だ。

 CSの“秘密兵器”に浮上した。この日休養を与えられた高橋は両ひざに不安があり、右足首ねんざ、腰痛も抱えている。糸井も左ひざ打撲で本調子ではないだけに、長打力のあるボッツは戦力として魅力十分。梨田監督も「故障者がどうなるかわからない。チャンスはある」と期待した。

 「秋の戦い」には実績がある。レギュラーシーズンで打率2割5分4厘に終わった昨年も、CSでは6試合で15打数6安打の打率4割、2本塁打と暴れた。「自分の役割はチームに貢献すること。とにかく頑張ります」。来季の契約も微妙な立場。チームのために、自分のために、猛打をふるう。【本間翼】

 [2009年10月8日9時34分

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