楽天は今季限りで退任する野村克也監督(74)に対し、“名誉監督”に相当するアドバイザー的なポストへの就任を要請することが10日、明らかになった。レギュラーシーズン最終戦となる11日に野村監督と島田亨オーナー(44)が去就会談し、今季限りでの契約満了の方針を正式に伝えた上で、チームをバックアップする役割への就任要請を行う。

 この日の日本ハム戦(札幌ドーム)を観戦した島田オーナーは試合後、「明日(11日)ホーム最終戦で、そこで監督と話をする。あさって会見し、球団としての正式な考えをお伝えします」と明かした。また、ある球団幹部は「もともとペナントレース終了時に(契約満了を)お伝えする予定だった。野村イズムは継承していきたい。縁を切るのではなく、大所高所からご意見をいただければ」と話した。

 野村監督は昨季で3年契約を満了。今季は1年限りでの続投だった。球団は既定路線通り1年契約の野村監督と契約更新せず、新監督を迎える方針。今季まで4年間、広島を率いたマーティー・ブラウン監督(46)を最有力候補にリストアップしている。

 野村監督は試合前、「勝っても負けてもクビって、なんだか張り合いがないな。正直、80歳になってもユニホームを着ていたかった。(日本ハム監督の)梨田は若いから、いいよな。オレの夢は球場で死ぬこと、ご臨終だ。正直、果たせなかった」と消沈。試合後も「オーナー来ているのか?

 まあ、解任を言いに来たんでしょ」と寂しそうに話した。球団は初のCS進出に導いた功績をたたえ新ポストを用意するが、野村監督の動向が注目される。

 [2009年10月11日8時33分

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