沖縄県警に実弾を所持したとして銃刀法違反の疑いで逮捕された中日のマキシモ・ネルソン投手(27=ドミニカ共和国)が27日、那覇地検から拘置の必要がないと判断され釈放された。那覇市内のホテルで「自分の不注意で申し訳ない。ドミニカで護身用に持っていた弾をうっかり持ってきた。日本で違法だということは知っていた。チャンスをいただけるならもう1度プレーで恩返ししたい」と話した。

 ネルソン投手は26日、キャンプ地・沖縄から戻る際、那覇空港で手荷物の中から実弾1発が発見され、現行犯逮捕された。豊見城署に身柄を拘束され、この日に送検された。同投手によれば、実弾が入っていたのはセカンドバッグ。1月26日に名古屋から沖縄へ移動した際には預け入れ用のキャリーバッグの中に入れていたが、沖縄から帰る際はセカンドバッグを機内に持ち込もうとした。警察関係者は個人的な見解として「こういうケースは不起訴になる可能性が高い」との見通しを明かした。

 名古屋市内のネルソン投手の自宅ではこの日、警察による家宅捜索が行われたが、拳銃や実弾などは見つからなかった。球団側は日本野球機構(NPB)に事実を報告し、28日に名古屋市に戻ってくる同投手を事情聴取する。西脇球団代表は「実弾がでてきたという事実を重く受け止めている。処分を考えた場合、一番重いのは解雇です」と週明けにも下される見通しの法的処分にかかわらず、球団独自の処分を下す方針を示した。

 [2010年2月28日8時47分

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