開幕投手が決まっている日本ハムダルビッシュ有投手(23)が、「ゆとり調整」で本番を目指す。6日のヤクルト戦(札幌ドーム)で先発後は、9日からの関西遠征に帯同せず、2軍本拠地の鎌ケ谷で調整することが5日、分かった。移動による負担を最小限とし、3月20日を万全の状態で迎えられるように、球団もバックアップしていく。

 ダルビッシュの負担は最小限に抑える。球団関係者は5日、エースの今後について「大阪で投げない投手は(遠征に)行きません。鎌ケ谷で調整することになります」と、一時“離脱”することを明かした。6日のヤクルト戦(札幌ドーム)登板後は、京セラドーム大阪で予定されている9日阪神戦、10日オリックス戦へは帯同せず、2軍本拠地の鎌ケ谷で調整。11日以降の関東遠征で、再びチームに合流することになる。

 球団タイ記録となる4年連続開幕投手を務めるエースの体に、配慮した措置でもある。シーズン中は基本的に全選手が遠征へ帯同する日本ハムだが、今回は試合が2日しかなく、その後チームが関東入りする日程ということから、無駄な移動で体に負担がかかるのを避け、鎌ケ谷でじっくりと調整させるプランを選んだ。昨季終盤には臀部(でんぶ)痛など故障を抱えていただけに、梨田監督も「(ケガ明けというのは)大事なこと。故障なく1年を過ごしてほしい」と話した。

 6日のヤクルト戦では6~7イニングの登板が予定されている。厚沢投手コーチは「最低でも85球は超えさせたい」と、前回2月27日楽天戦の68球から球数を増やし、本番モードに移行していく。5日札幌ドームで行われた全体練習では、キャッチボールすらしなかったダルビッシュだが「これまでブルペンでだいぶ投げていたので、明日(6日)へ向けて抑えめにしました」と順調に日々を歩んでいる。首脳陣の配慮も、自身の調整方法も、開幕戦の白星に向けて余念はない。

 [2010年3月6日11時3分

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