摂津様を守れ!

 ソフトバンクの先発投手陣に26日、“完投指令”が下った。ここまでリーグ最多の16試合に登板しているセットアッパー、摂津正投手(27)の負担軽減が狙い。現在2試合連続失点中の右腕について「疲れていると思う。私が言えることは、先発が1イニングでも多く投げてほしいということ」と高山投手コーチ。摂津の昨季からの蓄積疲労を認め、先発陣の奮起を促した。

 摂津は昨季70試合に登板し防御率1・47と、大車輪の活躍でチームに貢献した。ただ今季は精彩を欠く。昨季はシーズンの失点が13だけだったが、今季はすでに6失点。先発陣の不調もあり21日の西武戦では、過去最速となる6回無死からの登板を経験。24日のロッテ戦でも6回から登板し2点を失った。25日にもビハインドの場面で登板し、1点を失っている。

 先発投手陣も、気合を入れ直した。29日楽天戦に先発予定の和田は、中継ぎ陣への負担軽減について「それはいつも考えています。1イニングでも多く投げたいし、9連戦なので投手1人1人が自覚を持っていければ」。自身は前回先発の西武戦でまさかの8失点。1度登板を飛ばし調整を行う可能性もあったが、首脳陣に登板意志を伝え中6日でマウンドに立つ。

 エース杉内も同じだ。2戦連続失点の摂津について「千葉は相性がよくないからね。僕は信頼している」。長いイニングを投げることについても「それを期待されているから応えたい」と力強く話した。現在5勝。次回登板予定の30日ロッテ戦で、球団53年ぶり(57年木村保以来)となる4月中の6勝目を狙う。チーム一丸となって摂津を守ることが、Vへの近道だと誰もが信じている。

 [2010年4月27日10時58分

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