<巨人6-4オリックス>◇24日◇東京ドーム

 東京ドームの空気をガラリと変える1発だった。2点差とされ敗色ムードが濃くなっていた8回。2試合連続で4番に座ったオリックスT-岡田外野手の打球がバックスクリーンに飛び込んだ。2死一塁から同点の10号2ラン。「高く上がり過ぎたけど、何とか行ってくれと思った」。2戦連発で、新4番は悠然とベンチに帰ってきた。

 すぐにまた勝ち越され、結局敗れたが22歳は大きな成長の跡を示した。今季、打率2割5厘と苦手な左投手から3安打。内海からは単打2本に死球。そして山口から完ぺきな1発だ。穴が多いタイプだったが一線級2人をつかまえた。山口に対しては「球が速いからコンパクトに打つことだけ考えた」と工夫した。

 連勝が3で止まり不機嫌だった岡田監督も、T-岡田の話題だけは違った。「4番やからな。カブレラがおれへんねんから、そら(また4番で)いくよ。(ほかに)誰が打つんよ」とニンマリしていた。

 [2010年5月25日8時16分

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