“群馬のチャプマン”はジェフ2世にもなれる?

 阪神と育成契約を結んだ153キロ左腕、ロバート・ザラテ投手(23)が10月31日、鳴尾浜で虎戦士として始動した。最速153キロの剛速球が武器だが、キャッチボールでは通常のスリークオーター以外に横手投げも披露。変幻自在ぶりを見せつけた。

 全体でのアップ、ダッシュ、遠投の後、デモンストレーションを行った。「軽くだけど全7球種を投げた」。持ち球は直球、スライダー、カットボール、シンカー、シュート、チェンジアップ、フォーク。捕手役を中腰にさせて18球。うち4球は横手からの投球だった。直球はシュート気味に動き、フォークの落差も十分。中西2軍投手コーチは「腕の振りがシャープでスピードが出そう。ベストはロー(やや横ぶりの)スリークオーターと言っていたけど、癖がないから上下から投げられる」と話した。

 5日以降にブルペン投球する予定。ザラテ本人は「明後日からでも入れる」と中西コーチにアピールしたが「『急いで投げなくても良い。今すぐブルペンに入らなくて良い』と言われたよ」と、手綱を引かれて照れ笑い。異国の地で大化けを狙う23歳が、第1歩を踏み出した。

 [2010年11月1日11時27分

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