北海道で待つファンの皆さん、僕が右の大砲マツサカです!

 西武を戦力外となって新加入した日本ハム松坂健太外野手(25)が7日、今キャンプ最初の紅白戦に紅組6番右翼で出場し、スコアボード直撃の特大弾を放った。「自分のスイングができました。感触もよかったし、打った瞬間いったと思いました」。長距離砲として期待される中、十分すぎる“自己紹介”になった。

 打撃フォーム修正が、すぐに結果に結びついた。午前の練習中、福良ヘッド兼打撃コーチと、体の開きを抑えたスイング修正に取り組んでいた。「ゲームでもそのイメージで打てた」。多田野の143キロ直球を芯でとらえると、球場にはボールが金属を直撃する衝撃音が響いた。糸井が「エグイ」と言えば、中田も「ビックリした」と話す1発。梨田監督もさっそく「いいところ(場面)で使えそう」と、代打の切り札としての起用案を明かした。

 もちろん課題もある。6回の打席では変化球に空振り三振。また守備では送球難が目立ち、試合後には約1時間のスローイング練習も課された。「(送球は)しっかりと精度を上げていきたいです。それと変化球への対応ですね」。アーチの余韻に浸ることはない。

 実は昨年の春季キャンプでも、シート打撃でチーム第1号アーチを放っている。スタートは完璧だったものの、オフにはクビが待っていた。「“西武1号”とか書いていただいたのに、その後全然ダメで…。今年も幸先よすぎるやろ。ちょっと怖い」と苦笑いしたが、今年は初戦アーチを飛躍の暗示にする。【本間翼】

 [2011年2月8日10時48分

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