Wエースで開幕ダッシュだ!

 ソフトバンク杉内俊哉投手(30)が、21日、開幕投手に内定した。初の実戦となる紅白戦先発は、ほぼ完璧な内容。2年連続の大役を手中にした。先発で投げ合った和田毅投手(30)も2回無失点。開幕カードのオリックス第3戦に先発する見込みで、左腕2枚が同一カードに投入される。

 ソフトバンクが連覇へ向けてロケットスタートを決める。杉内、和田の両エースが紅白戦に同日登板。昨季2人で33勝を挙げた両左腕が順調な仕上がりで「開幕OK」を示した。この日の投球で杉内が開幕オリックス戦(3月25日、福岡ヤフードーム)の先発に内定。和田が同カード3戦目に内定した。秋山監督は明言こそ避けたものの、開幕カードに両エースを送り込む考えを示した。

 秋山監督

 問題ないね。2人は決まってんだけど他がね。いろんな選択肢があるけど、そういうパターンもある。

 絶対的な信頼を誇る両左腕を開幕カードに投入し、連覇への勢いを加速させる。開幕カードを最低でも勝ち越すことが狙い。和田を2戦目に投入し、開幕連勝で勢いをつける可能性も残されている。開幕で対戦するオリックス石本貴昭スコアラーは、バックネット裏で両左腕の投球をチェックし「両エース投入プラン」を恐れた。

 石本スコアラー

 あの2人が来たらどうしようもない。うちは主力に左打者が多いし、あのキレの球を外にまとめられたらね。(カードを)分けてくれた方がうれしい。

 敵の007を震い上がらせるほど、開幕1カ月前にして2投手の仕上がりは完璧に近い。杉内は最速147キロを計測。1安打を許しながらも、好打者内川を得意のチェンジアップで併殺に仕留めるなど、シーズンさながらの投球で首脳陣を安心させた。

 杉内

 緊張はしました。球がばらけるのはなかった。まあまあですかね。

 昨季17勝でMVPに輝いた和田は、順調な仕上がりに加え、さらなる進化も見せた。オフから体重を5キロアップさせ、体幹も徹底的に強化した。キレに加えて球に力強さを加える狙いだったが、初実戦で成功を実感した。1回に松田に対し内角直球で、狙いどおりの捕邪飛。2回の小久保との対戦ではとらえられたかに見えた打球が右飛となった。

 和田

 (松田の捕邪飛は)去年までなら普通のファウルになっていた。いい反応が出てると思う。

 頼もしすぎる両左腕の好投にこの日からキャンプ視察に訪れた王会長の笑顔も止まらない。

 王会長

 変な話、いつでも開幕できるぐらいだね。

 両エースが開幕ダッシュを決め、連覇に突き進む。

 [2011年2月22日11時1分

 紙面から]ソーシャルブックマーク