<楽天0-2日本ハム>◇10日◇Kスタ宮城

 楽天岩隈久志投手(30)が右肩痛を訴え、9回途中で緊急降板した。2死一、二塁で日本ハム田中へ3球目を投じると投球を中断、そのまま降板した。回の先頭中田の打席で肩に引っかかりを覚え「痛かった」。ただ、アイシング治療で痛みは軽減。「明日、じっくりキャッチボールしてからですね。多分、大丈夫だと思います」。降板直後は険しかった表情も、試合後は穏やかだった。

 今後について、佐藤投手コーチは「キャッチボールしてから判断する。(登板を)飛ばすかもしれないし、投げられるかもしれない」と説明。一晩置いて今日11日の状態で決めるが、岩隈は過去にも右肩を痛めたことがある。

 岩隈をよく知る医療関係者は「無理は絶対にいけない。去年200イニング投げている」と話している。星野監督も「投手は大事にしないといけない」。無理はさせないことを大原則に、方針を決める。

 試合は1球に泣いた。6回2死一塁で中田に2ランを打たれた。カウント1ボール1ストライクから外角を狙った直球が真ん中に入った。それ以外は制球も安定。走者を出しても得点を許さなかっただけに、岩隈は「あの1球だけでした」と悔やんだ。星野監督も「もったいない。私も悔しいが、彼(岩隈)も相当悔しいだろう」と思いやった。

 4月の月間MVPを獲得し、連敗ストップを期し臨んだダルビッシュとの至高の投げ合い。不本意な結末でチームは4連敗、借金3となった。まずはコンディション回復を優先。次回登板に、悔しさをぶつける。【古川真弥】