<ロッテ2-0ソフトバンク>◇9日◇QVCマリン

 耐えた。粘った。だが、勝ち星はつかない。ソフトバンク杉内俊哉投手(30)が、プロ入りしてから初のシーズン4連敗を喫した。アイシングしながら表情をまったく変えずに「ヒットを打たれすぎた。11本だから。2アウトから簡単にいきすぎた」と反省した。

 スライダーは本来の切れ味を欠き、外角低めの直球とチェンジアップ主体の配球で勝負した。11安打されても、2失点で踏ん張ったが、女神はほほ笑まなかった。4連敗の原因を斉藤学投手コーチは「ストライクとボールがはっきりしていた。投げっぷりが良くないというか。スカッとした投球ができていない。粘れてはいるけど、空振りは取れていない。(気持ち的に)内に内にこもってしまう。頭の中を整理しないと」と指摘した。

 ひとつ勝つことが最高の薬となる。秋山監督は「打てんかったなあ。杉内がこういうピッチングをしてるんだから、勝たせてあげないと」とエースをかばった。マジック22は点灯しなかったが、2位日本ハムとのゲーム差はまだ6もある。気持ちの整理をつけてエースが復調すれば、リーグ2連覇へタカに死角がなくなることだけは間違いない。【奈島宏樹】