こりゃあ、本物だ!

 中日ドラフト1位高橋周平内野手(18=東海大甲府)が早くも沖縄の空に4本のアーチをかけた。27日、沖縄・北谷球場で行われた合同自主トレ初日に参加。プロ入り後初となる屋外フリー打撃で54スイング中4本の柵越えを放った。

 技術とパワーは高校生のレベルを超越していた。最初は打撃フォームを確かめながらバットを振る程度だったが、ラスト10球でギアチェンジ。やや体重を後ろに残す独特のスイングで快音を連発し、右翼スタンド中段に推定120メートル弾をドスンと突き刺した。

 ただ、これは金の卵がほんの少しベールを脱いだだけ…。証言したのは森野だ。「まだ力んでるよ。飛ばす能力があるのは分かってる。まだまだあんなもんじゃないですよ」。高校時代の恩師が同じという縁で、数年前に高橋周の打撃練習を目撃している“兄弟子”は、まだ才能を隠していると言いたげ。高橋周本人も首をかしげて苦笑いだ。

 「いや~、外でバッティングするのは久々だったのでまだまだですね。最初は力を入れなかったですけど、最後は力を入れた」。

 いきなりの柵越え連発にもっとも興奮したのは、この日沖縄入りした高木監督だ。「メーン球場で4本でしょ?

 そりゃすごいよね」。今日28日には指揮官が打撃練習を見届ける予定。周平株がまたまたアップしそうだ。【桝井聡】