<ソフトバンク8-0中日>◇14日◇福岡ヤフードーム

 G投秘密兵器?

 が圧巻のデビューだ。中日のドラフト2位ルーキー、西川健太郎投手(19=星稜)が、プロ初登板で1イニングを3者凡退に抑えた。ソフトバンク戦の6回から4番手で登板し、先頭の江川を一邪飛、続く今宮をスライダーで見逃し三振。最後は山崎を内角の142キロ直球で詰まらせ二飛に仕留めた。

 西川

 自分でも80点から90点くらいあげてもいいと思います。スライダーが良かった。

 非凡な才能は早くから評価されていた。184センチの長身を生かした伸びのあるボール。並外れた体力。昨秋のドラフトではスカウト陣が「ドラフト1位を2人指名できた」と喜んだほどだ。今季2勝を挙げている同じ高卒1年目の楽天・釜田(石川・金沢)は高校時代のライバル。プロ初勝利こそ先を越されたが、抜き返すチャンスはある。

 敗戦に沈む高木監督は、西川の話題になると声のトーンを上げた。「後半戦、楽しみやね。巨人戦で使うって書いといて」とニヤリ。交流戦は首位巨人に優勝マジック1が点灯したが、リーグ戦では中日が2位巨人にゲーム差なしの首位。交流戦後は、ライバルとの激しい優勝争いが待っている。大敗の中で、高木竜が確かな収穫を手にした。【桝井聡】

 ◆西川健太郎(にしかわ・けんたろう)1993年(平5)4月18日、石川県生まれ。星稜中では軟式野球部に所属し、3年夏にエースとして全国制覇。星稜に進み1年秋からエース。甲子園出場経験はなし。184センチ、73キロ。右投げ右打ち。推定年俸660万円。