<楽天4-7オリックス>◇1日◇Kスタ宮城

 オリックス川端崇義外野手が、86年西武清原以来の快挙を照準に入れた。「1番右翼」で出場し、初回に遊撃内野安打を放ち、12試合連続安打をマークした。さらに4回の左前打で3試合連続マルチ安打も記録した。ぐんぐん上昇する打率は2割9分8厘で日本ハム稲葉を抜いてリーグ5位になった。

 ドラフト8位の27歳が、投手の活躍が目立つ新人王レースに緊急参戦だ。打率3割以上で新人王を獲得すれば、パ・リーグでは西武清原以来26年ぶり。歴代でもわずか3人しかいない。川端は新人王レースについて「終わってから。無心というか、ボールに、1球1球に集中して、気持ちで打席に入っている」。現在は試合に出ることを最大の目標にする。岡田監督は「川端はもうポジションをつかんだようなもんやからな。今一番チームで打率がいいわけやから」と評価した。

 2月キャンプから「1日1本、絶対に」と、必死のアピールを続けてきた。趣味のけん玉で培った集中力が持ち味で、好調の要因について「甘い球を積極的に1発で仕留められている」という。チームでは「バタやん」の愛称で親しまれる27歳が、最下位のチームで輝き始めた。【益田一弘】