西武が抑え候補として、今季カブスでプレーしたマイケル・ボーデン投手(27)の獲得を目指していることが2日、分かった。藤川球児のチームメートで、今季はメジャーで34試合に登板。12年も計32試合に登板するなど、メジャー通算6年で103試合に登板した実績を誇る。終盤、抑えを務めた涌井がFA権を行使し、ロッテへの移籍が濃厚。サファテも退団が濃厚の中、現役メジャーリーガーに白羽の矢を立てた。

 ここ数年のウイークポイントを埋める救世主は、現役メジャーリーガーのボーデンだった。今季はカブスで、中継ぎとして34試合に登板。12年はレッドソックス、カブスで計32試合に登板し、防御率2・95と好成績をマークした。実績もさることながら、年齢も若く、さらなる成長も期待できるメジャー右腕。抑え候補として、獲得を目指すことを決めたようだ。

 今オフ第2弾の助っ人補強は、ドラフト1巡目の金の卵だった。すでに、先発ローテーションの一角として獲得したレイノルズは、06年ロッキーズの1巡目指名。ともに今季もメジャーでの登板実績を持つ。ボーデンは日本人投手とも交流が深く、レッドソックスでは松坂、田沢らと、今季はカブスで藤川とプレー。日本の文化に触れる機会もあったようだ。

 V奪回のキーマンとなる補強になりそうだ。終盤、抑えを務めた涌井がFA権を行使し、ロッテへの移籍が濃厚でサファテも退団が濃厚。来季の守護神が白紙の中、抑えの筆頭候補に浮上する。最速151キロの直球、キレのあるカーブ、フォークが武器。四球で崩れる投手でもなく、今季、カブス傘下の3Aでマークした奪三振率13・50の数字が、抑えとしての資質を物語る。

 今オフは主力の涌井、片岡のFA行使が注目を集めたが、動向を慎重に見極めながら、外国人補強に着手。ヘルマン、サファテは条件面で折り合いがつかなかったようだが、現役メジャー右腕にターゲットを絞った。鈴木球団本部長は「うちはマネーゲームはしません」と話すが、伝統の育成力に加え、独自路線で来季への戦力を整える。

 ◆マイケル・ボーデン

 1986年9月9日生まれの27歳。米イリノイ州出身。05年レッドソックスにドラフト1巡目で入団。08年8月31日のメジャーデビュー戦(ホワイトソックス戦)では、先発して5回7安打2失点で初勝利を挙げた。翌09年からリリーフに回り、12年シーズン途中にカブスへトレードで移籍した。同12年は計32試合登板で0勝0敗、防御率2・95。今季は34試合登板で1勝3敗、防御率4・30。10月1日にFAになった。メジャー通算6年で103試合に登板し3勝5敗0セーブ、防御率4・51。191センチ、98キロ。右投げ右打ち。