広島は来秋ドラフトに向け、即戦力投手をドラフト1位の最有力候補とする。今オフは大竹が巨人にFA移籍し、絶対的エースの前田健も将来的なメジャー移籍希望を表明。チーム状況も踏まえた上で、即戦力投手に狙いを定めた。球団関係者が「来年は広島出身の選手がいるから」と話す通り、地元・広島市生まれの2人に熱視線。広島工出身の法大・石田健大、広陵出身の早大・有原航平は12球団を含めてもドラフト1位の有力候補選手だ。

 150キロ左腕の石田は東京6大学リーグ現役トップの通算15勝。大学球界屈指のドクターKとして知られる。甲子園出場はないが、高校時代にプロ志望届を出せば上位指名は確実だった逸材。球団幹部は「実力が変わらないのであれば、優先順位は左になるだろう」と説明しており、左腕不足の球団事情にマッチする。

 有原は、186センチから最速156キロを繰り出す大型右腕。広陵3年春センバツで4強入りし、高校時代から広島にリストアップされていた。さらには、亜大で今秋ドラフト2位指名した九里と2本柱を形成した亜大・山崎康晃投手(帝京)にも注目。来季の成長具合もチェックしながら、ベストの選択を下す。【佐井陽介】