アジャって呼んで!

 アジャ・コングことロッテのドラフト5位・井上晴哉内野手(24=日本生命)が6日、さいたま市内の合宿所にほかの新人とともに入寮した。到着するや池田寮長から「太ったな」と先制口撃を浴びたが、まったく動じない。

 そんな太っ腹ルーキーだけに、目標も一風変わっている。「カッ飛ばせアージャで応援をお願いします。応援歌も本名じゃなくアジャで作ってほしい。活躍してコール・ミー・アジャTシャツを作るのもいいですね」と、“夢”は広がる。大学4年の頃から呼ばれ始めて定着したニックネームが、今では本名よりしっくりくると言う。「アジャさんには使ってばかりじゃ悪いので謝罪に行きたいです」と、ノリは物まねタレントばり?

 さて、お約束の体重の方は?

 これは寮長が看破した通り。「2キロオーバー、115キロ近くです。実家に帰っておいしいものを食べて。ちょっと怪しい感じです」と、悪びれることもない。入団発表では110キロと公表されたが、実際には113キロ。そこから2キロ増えて115キロとなる。これは日本人最重量になるのだが…。12月29日から1月2日まで広島に帰省し、地元の名物お好み焼きを行きつけの店で2回食べた。「麺ダブルです。ごはんもお口直しで」と言ってのけた。

 9日からは新人合同自主トレが始まるが、大丈夫か?

 「徐々にやっていきます。期待のランニングですか?

 やることはやりますよ。動けるところを見せます。いろんな面で見せます!」と威勢がいい。結果を出して、アジャTシャツ販売となりますか?

 お楽しみに。【矢後洋一】

 ◆井上晴哉(いのうえ・せいや)1989年(平元)7月3日、広島市生まれ。崇徳から中大に進み、09年秋にはベストナインと首位打者を獲得。日本生命でも昨季、最多打点を記録し、社会人ベストナインに選ばれる活躍を見せた。右投げ右打ちの巨漢内野手。ドラフト時の公称では180センチ、110キロ。

 ◆日本人最重量

 井上の体重115キロは今季の日本人選手で最重量。外国人を含めても、ミコライオ(広島)と並んで6位タイに相当する。1位は李大浩(ソフトバンク)の130キロ。115キロは中田亮二(中日)の1年目と同じ。オリックス時代の清原和博は公称104キロだったが、左ひざ手術で動けなかった05年9月には120キロになった。115キロは力士なら幕内最軽量に相当。93年春場所で小結の若花田が、自己申告ながら同じ体重で初優勝している。