日本ハムのミチェル・アブレイユ内野手(35)の沖縄での実戦調整が見送られることが26日、分かった。オフの肉体づくりなどを怠ったことから、コンディショニング不良でキャンプに合流。いまだ別メニュー調整が続いており、3月2日まで滞在する沖縄で練習試合残り3戦を行うが欠場が決定的で、3月のオープン戦以降に実戦出場は持ち越されることになった。想定外の超スローペース仕上げに緊迫感が増してきた。

 のそのそ歩いてチームメートの輪から、この日も離れていった。メーン球場での準備運動をおもむろに切り上げ、通訳を伴って隣接するサブグラウンドへ。キャッチボールを軽く行い、体幹トレーニングをして、宿舎へ引き上げた。昨季パ・リーグ本塁打王の看板があるとはいえ、いまだ明らかな調整遅れ。栗山監督が「そろそろペースを上げてもらわないといけない」と、おきゅうを据えた。

 今キャンプはフル参加を免除され11日にチーム合流。球団側はまじめな性格を信頼しての措置だった。アブレイユは「開幕までに間に合わせていく」と繰り返しているが、周囲の信頼を裏切る形になった。結局、予定していた沖縄での実戦を経ずに本格的なオープン戦へ突入。ただ指名打者起用が基本とはいえ、一塁守備での連係プレーの練習に参加していないなどマイナス面は否めない。

 昨季最下位からの雪辱へ向けたムードに、少し水を差しているアブちゃん。主力の中で1人だけ球春到来が遠い。【高山通史】