<オリックス5-3日本ハム>◇21日◇京セラドーム大阪

 日本ハムは後半戦黒星スタートとなった。先発ルイス・メンドーサ投手(30)が5回途中7安打5失点で降板。来日初被弾など精彩を欠いた。首位オリックスに逆転負けを喫し、再び7・5ゲーム差に離された。

 フェンスの向こうに消えていく打球を、苦笑いでみつめた。“伏兵”に浴びた、来日初めての被本塁打。日本ハム・メンドーサは「高めに浮いた。ストライクを取りにいこうと、油断じゃないけど、簡単にいってしまった」。4回1死。今季ちょうど100イニングを投げ終えたところで、4年ぶりアーチとなる原拓に痛恨の被弾。チームは後半戦初戦を黒星で終えた。

 右手親指付け根の違和感で今月11日の登板を回避した。ファームで2イニングの調整登板は挟んだが、1軍マウンドは16日ぶり。生命線である低めへの制球が乱れた。立ち上がりの1回に2四球。降板する5回まで、毎回走者を背負った。「全部の球種を投げても問題ない。(親指の)影響はなかった」。けがとの因果関係は否定したが、ブランクが、本来のメンドーサの姿を奪っていた。

 球宴前の今月16日、西武戦終了後に、栗山監督は今季初めて全選手を集めた。「(後半戦の)最初の10試合は目いっぱいいく。そういうつもりで、(球宴期間の)この4日間を過ごしてくれ」。首位オリックスとの直接対決で始まる意味、大切さを感じ、選手にハッパを掛けた。

 だがメンドーサの乱調を、打線もカバーすることはできなかった。上位追撃をもくろみ、失敗。ゲーム差は7・5に開いた。栗山監督は「とにかく必死にやるしかない。後ろを振り向いている余裕もない」。落胆している暇はない。残された60試合だけを見据えていた。【本間翼】