<巨人0-3DeNA>◇14日◇東京ドーム

 3連覇へ加速していた巨人が小休止した。0-0で迎えた9回。守護神マシソンがグリエルに相対する。スライダーを2球続けて3球目、普段あまり投じないカーブを自ら選択した。「ワンバウンドさせたかった。何でも振ってくるタイプ」。だが不慣れな球種を制御できずに1発を浴びた。結局、音を立てるように崩れて3失点し、勝負がついてしまった。

 9連戦の6戦目は先発ローテーションの谷間だった。だが奮闘した。今季2度目の先発江柄子が3回2/3を無失点に抑え、約3カ月ぶりに1軍登板の高木京が4回2死一、三塁を切り抜け、7回2死まで投げ抜いた。原辰徳監督(56)も「2人で6回2/3。いいリレーをした」と認めた。久保、山口と8回まで4人の継投でつないだが、最後にマシソンが力尽きた。

 打線も、井納に要所で封じ込まれた。7回までの投球で5度の得点圏をつくったが、鋭いフォークの前に1本が出なかった。川相ヘッドコーチは「あれだけ低めのボールに手を出していたらね。井端みたいに、おっつける意識があれば、直球が来ても右へ打てるが」と対応に一工夫を求めた。

 連勝は5で止まったが、広島が敗れ、マジック12。悲観する材料はない。前日13日も含め、5連勝中3戦で右足甲付近に自打球を受けた阿部は大事を取って欠場した。主将は「代打で準備はしていた。明日、万全で出られるように」と先を見据えた。今日15日からの広島3連戦で優勝を不動のものにする。ゴールテープを切る瞬間が着実に近づいている。【広重竜太郎】