西武が、台湾代表の郭俊麟(グォ・ジュンリン)投手(22=国立台湾体育運動大学)を今オフの獲得に向け調査していることが19日、分かった。19日開幕のアジア大会(韓国・仁川)に向けた親善試合(15日、台湾)の登板を、渡辺久信SDと編成担当が現地で視察。ネット裏から熱視線を送る様子が台湾の地元紙でも報じられた。鈴木本部長はこの日、「台湾に行っていることは事実。それ以上は何もない」と話すにとどめた。

 郭俊麟は最速153キロの本格派右腕で、大学生ながら台湾代表の常連。落差が大きいチェンジアップも武器に持つ。昨年11月に台湾で行われた侍ジャパンとの強化試合でも好投。第3戦に先発し、6回を5安打1失点、6奪三振をマークした。まだ22歳と若く将来性も十分に期待できる逸材で、台湾メディアによると大学卒業後は日本球界入りを熱望しているとの情報もある。

 西武は今オフの補強ポイントに投手力の強化を挙げている。新生・潮崎体制の目玉として台湾の若き右腕をリストアップ。獲得となればチームを大きく好転させる切り札にもなる。黄金時代復活へ向けた作業は水面下で着々と進んでいる。

 ◆郭俊麟(グォ・ジュンリン)1992年2月2日生まれ。国立台湾体育運動大学に在学中。アジア大会(22日~、韓国)では初戦の香港戦に先発予定。自己最速は153キロ。球種はチェンジアップ、スライダー、カーブ。身長174センチ、体重71キロ。右投げ右打ち。