異色の逆輸入ルーキー、ロッテのドラフト6位藤谷周平投手(23=南カリフォルニア大)が8日、さいたま市の選手寮に入寮し、日本語力のアップを誓った。おもむろにバッグから取り出したのはボールペン字練習帳。7歳から米国生活の藤谷は、日本語を書く機会に乏しかった。「英語はテストがあったので書きましたけど、日本語は…。自分でもへただと思ったので、昨日から始めました」と、プロ第1歩は、あこがれのきれいな字を目指しての始動になった。

 もともと話の受け答えはしっかりしているが、さらに上を目指す。日本ハム斎藤佑を教材に話し方を学ぶ考えだ。米国での大学4年間は部屋にテレビを置かず、五輪の結果もチリの落盤事故も遅れて知ったほどだが「少しでも彼のインタビューを見て勉強したい。斎藤くんを追いかけるためにもテレビを買わないといけませんね」と決断した。

 これまで斎藤との接点は、高校日本代表の米国遠征で試合を見たのと、早大の米国遠征の際に現地での案内役を務めたこと。セ・リーグとパ・リーグもよくわかっていなかったという藤谷も、斎藤のことは夏の甲子園で優勝したころから注目してきたという。今は先生役だが「いつか同じフィールドに立てれば光栄です」と、世代を代表する投手との投げ合いを熱望した。【竹内智信】