侍ジャパン吉田正尚外野手(29=レッドソックス)が攻守で準決勝進出に貢献した。

「ホっとしています。勝てて良かったです」。1次ラウンドで打撃不振だった村上に代わって4番で先発。7回に左腕マルシアノの135キロスライダーを完璧に捉えて右越えに大会1号ソロ。「スライダーが甘く入ってきたのを仕留めることができました。お待たせしました」。3回の遊ゴロでも打点を挙げており、これで今大会10打点目で打点王に浮上。06年の多村仁の9打点を抜いて、WBC1大会での日本選手最多打点記録となった。

左翼守備でも見せた。4回2死一、二塁。後方への大飛球に背走して、フェンスに激突しながらキャッチ。「なんとか捕れてホッとしています」と、先発大谷のピンチを救った。米国での準決勝へ向けて吉田は「マイアミは、すごくラテン系の雰囲気。球場もガラッと雰囲気が変わる。あと2試合しっかり、優勝目指して頑張っていきたい」。メジャー移籍年に志願の出場を果たした男が、力強く話した。

▼吉田が今大会10打点目。WBCの日本選手では06年多村の9打点を上回る最多となり、アロザレーナ(メキシコ)の9打点を抜いて今大会打点王に浮上した。大会記録の12打点(17年バレンティン)まであと2。勝利打点(V打)は韓国戦、チェコ戦に次いで今大会3度目。WBCで日本選手の大会3V打は、13年中田(2度)17年中田、山田(各2度)を上回る最多。主要国際大会(五輪、WBC、プレミア12)で日本人大リーガーが4番を打ったのは、09年WBCの城島(マリナーズ=2試合)に次いで2人目だ。

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