イタリアが、ビニー・パスクアンティノ(28)の3発で9-1とメキシコに快勝した。初のグループリーグ4連勝で、B組1位通過を決めた。たとえ負けても4失点以下なら1次ラウンド突破という試合。エスプレッソで乾杯し、試合後はスーツでビシッと球場を後にするだて男たちが、快勝で格好良く1位通過決めるとともに、米国の準々決勝進出もアシストした。
主将の意地が、さく裂した。パスクアンティノは、ここまで3試合で無安打。チームは初回、3者連続三振を喫していた。何としても悪い流れを変える。先頭打者となった2回、初球にセーフティーバントを試みた。ファウル。2球目、内角のカットボールをたたくと、右翼への先制本塁打となった。本塁打を打った選手に対し、ベンチに持ち込んだ機械で淹れたエスプレッソを贈る役目だったが、初めて飲み手に回った。
熱い1杯に、チームメートからイタリア流の熱いキスをもらって覚醒した。6回には再び右翼へ2本目。8回にも右翼ポール際へ、WBC史上初となる1試合3本目を放った。メジャー通算70本塁打で、リトルリーグ時代にも未経験という大爆発に「こんなことは今まで1度もない。そもそも複数本塁打の試合もあまりないけれど。今夜は変なほど感情的になっていて、泣きそうなくらいだ」とMLB公式サイトに話した。
セルベリ監督は、2回の初球で勝利を確信していた。「彼がバントの構えを見せた時、今日は良いことが起きると思った。なぜなら彼は自分のことではなく、どうすればこの試合に勝てるか、どうやって出塁できるかとチームのことを考えていたからだ」。主将のパスクアンティノはこれまで、各試合のMVPを打者と投手で選び、ボトルのワインを贈っていた。勝利ごとに質も高めていた。この試合のMVP打者は、ボトルを自分で受け取らず、イタリア野球連盟のマッツィエーリ会長に手渡した。

