よろしくない。ヤクルトとの首位攻防第1戦は阪神の完敗に終わった。大山悠輔の1発こそあったが、あとは虎党のため息が聞こえる場面ばかり。おまけに中野拓夢、森下翔太が途中退場ときた。万が一、この2人が不在となれば、すでに戦線離脱している近本光司と併せ、1番から3番までが消える異常事態だ。

もちろん、本当にそうなってしまえば、ある程度は覚悟していかなければならない。そういうことのないように願いつつ、ここで思うのは、やはり先発・才木浩人のことだ。

2回で降板となったが1回から危なかった。小幡竜平の美技により無失点でこらえたが、制球が定まらず、いきなり炎上していてもおかしくない内容だったと思う。味方の失策があったとはいえ、2回の崩れ方は厳しかった。前回21日のDeNA戦も5回6失点と2週続けて苦しい結果だ。

「火曜に投げる先発投手は他の投手とは違うんですよ。1試合だけの結果ではないですから。1週間の最初、チームに勢いをつけるためにもみんなを引っ張っていくような姿を見せないとあかんのです」

以前、そういう話を聞いたのは日米球界で活躍した黒田博樹からだ。ひとたびマウンドに上がれば必ず完投を目指すという意気込みだったレジェンド右腕は、火曜に投げる投手としての覚悟をそういう感じで説明した。

その意味で言えば、残念ながらいまの才木は仕事を全うできていないことになる。過去の取材経験から言わせてもらえば、こういう状況になったとき、選手、首脳陣を含めた当事者たちはこんな思いを持つものだ。「何かがバレているのではないか」-。

それでなくとも分析の進む現代だ。配球パターンから、それこそ球種によるクセといったものまで分かられているのでは…。そんな疑念が生まれてくる。もちろんプロ同士なので向こうが分かれば、こちらも分かるというものだが対処が重要になってくる。

それ以前に実際にそういうことが理由なのかどうかは分からないが、この日のヤクルト、そして前回のDeNAと2度目の対戦となった相手に続けて打ち込まれているのが気になるのだ。この「火曜」は9連戦の頭だった。普段以上に重要な試合でこの試合展開である。中野、森下の状況も含め「昭和の日」のゲームから目が離せない。(敬称略)【高原寿夫】(ニッカンスポーツ・コム/野球コラム「虎だ虎だ虎になれ!」)