昨年9月に米国で心臓の移植手術を行った青山環ちゃん(3)と両親が16日、大阪市内の井岡弘樹ジムを訪れ、募金活動に尽力した井岡弘樹会長(48)に手術成功の報告と感謝の思いを伝えた。

 拡張型心筋症を患い、移植が必要となった環ちゃん。大阪大病院で治療を受けるため、住まいを札幌から大阪・吹田に移した。その縁で、知り合ったのが井岡弘樹会長だった。協力者が昨年3月に「救う会」をたち上げた。当初は募金活動でなかなか金額が集まらない中、救いの手を差し伸べたのが会長だった。

 共通の知人を通じ、環ちゃんの存在を知った。「かわいそうな子どもがいると知り、応援しなければと思いました」。自ら数十回街頭に立ち、総額3億2000万円超を集めた。そして昨秋、手術は無事成功。この日、環ちゃんと初対面した会長は「かわいいですね」とまなじりを下げた。「みんなの何とか助けたいという思いがひとつになってできた。感謝ですよね」。救われた命をいとおしそうに抱きしめた。