ボクシングで21日に世界挑戦するIBF世界ライトフライ級暫定王者ミラン・メリンド(29=フィリピン)が、17日に横浜市内の大橋ジムで公開練習した。

 同級王者八重樫東(34=大橋)のV3戦で王座統一を狙う。スパーリングはしなかったが、ロープ、シャドー、ミット打ちでしっかり約1時間練習した。

 この一戦に向けて5カ月間トレーニングを積み、7人のパートナーを相手にスパーリングを積んできた。「未来を左右する試合。能力のすべてをぶつける。賢い戦略で勝ちたい」と決意を披露した。

 八重樫は激闘王と言われる。「尊敬するし、王者は打たれ強いが、ダウンは1度あるがKO負けはない。精神の強さに神もついている」と自信を口にした。10人兄弟の末っ子は高校を出て、名門アラ・ジムに志願してプロ入り。「家族に大きなプレゼントをしたい。一番はベルト」と誓った。

 視察した八重樫陣営の松本トレーナーは「アッパーは見づらく厄介。うまいし、いいパンチを打っていた。やりづらい感じだが、4回ぐらいにはエンジンをかけて、台風に引きずり込みたい」と話した。

 メリンドにつくビラモア・トレーナーは大橋会長と同時代に同じミニマム級で活躍したが、王者にはなれなかった。2団体を制した大橋会長は「こっちに運がある」とニヤリとした。