元UFC世界ウエルター級王者で、13年に引退した伝説的な名選手マット・ヒューズさん(43)が16日、米イリノイ州レイモンドでトラックを運転中に列車と接触する事故を起こし、頭部に深刻なケガを負い病院に緊急搬送された。米国の総合格闘技サイトMMAファイティングが報じた。

 ヒューズさんがドクターヘリで緊急搬送されたセントジョンズ病院も、ツイッターで「UFCファイターのヒューズさんの容体が安定し、回復できるよう全力で治療しています。ヒューズさんの家族は、困難な状況の中、プライバシーを尊重し、祈りをささげてほしいと望んでいます」と声明を発表した。

 またUFCは「我々はヒューズと彼の家族のことを思っている」、ダナ・ホワイト代表もヒューズさんの現役時代の写真をツイッターにアップした。

 ヒューズさんは98年に総合格闘技デビューし、99年には日本の修斗にも参戦し、郷野聡寛に判定勝ち。01年にカーロス・ニュートンのウエルター級王座に挑戦して奪取し、第3代王者になると、02年には桜井"マッハ"速人にTKO勝ちし、初防衛に成功した。04年にBJ・ペンに敗れて陥落も04年に返り咲き、06年にはホイス・グレイシーにもTKO勝ちした。サイドポジションから相手の腕を封じて、頭部を殴りまくる“マット・ヒューズポジション”と呼ばれる圧倒的な攻撃で、総合格闘技で45勝9敗、UFCでは18勝を挙げた。