WBC世界バンタム級王者の山中慎介(34=帝拳)が金字塔を前にして散った。挑戦者で同級1位ルイス・ネリ(22=メキシコ)に4回2分29秒、TKO負けでプロ初黒星を喫した。

 帝拳ジムの本田会長は4回のタオル投入について「(トレーナーの)個人的な感情が入った。最悪なストップ。耐える展開は予想通り。トレーナーも分かっていたはず」と述べ、陣営内での判断のズレを認めた。帝拳プロモーションの浜田代表は「俺の指示不足かな。山中は効いてなかった」と複雑な表情だった。また、山中の去就について、本田会長は「分からない。負けたら引退だと思ってやってきた。本人次第」と話すにとどめた。