「神の左」に雪辱機会が訪れる。ボクシングの前WBC世界バンタム級王者山中慎介(35=帝拳)が1日、現役続行を表明した。8月のタイトル戦で敗れたルイス・ネリ(メキシコ)のドーピング問題に対し、WBCはこの日に処分なしの裁定を下したが、同時に再戦指令も発表。復帰の意思を固めていた山中には願ってもない展開で、年明けにも国内での王者返り咲きを狙う。

<山中に聞く>

 -ネリとの再戦指令に

 山中 1歩進んだ。僕としてはうれしい。もう1度、戦いたいという気持ちが強い。再起する。

 -現役続行を決めたのは

 山中 はっきりとは覚えていないが、家族と過ごす時間が多くなる中で、あれ(敗戦)では終われないという思いが徐々に強まった。最近、神社にお参りに行くと子供たちも「ネリに勝てますように」と勝手に言ったりしている。

 -再戦が決まれば、どんな試合をしたいか

 山中 厳しい戦いになるのは覚悟している。自分たちにしか分からないものは、あの4ラウンドで十分、分かっている。どうやって変えていくか。