ボクシングのダブル世界戦(30日、横浜文化体育館)の予備検診が27日、都内のホテルで行われ、WBC世界ライトフライ級王者拳四朗(25=BMB)が出席した。同級11位の挑戦者ヒルベルト・ペドロサ(25=パナマ)相手に2度目の防衛戦となり、タイトル奪取を含めると3度目の世界戦。今回は初の全国生中継だ。

 「なんと言っても生放送ですからね。ああ、やっとやなって思う。これで一気に有名になります」。これまでの世界戦は最初が1、12回の2ラウンドをVTRで紹介されただけ。前回は自分の映像はゼロ…。「普通、世界戦ってテレビでやるじゃないですか? それが流れないのはつらい。戦ったことも世間で知られてへんですから」。いずれも注目の村田諒太、具志堅用高氏の秘蔵っ子・比嘉大吾という“ビッグネーム”と一緒のトリプル世界戦に組み込まれていたとはいえ、散々悲哀を味わった。

 この日の会見はペドロサと並んでイスに座ったが、後ろにはメインを張るWBO世界スーパーフライ級王者の“怪物”井上尚弥と同じサイズのビッグパネルが設置された。「うれしい! テンションが上がります、上がります」。声を弾ませ、低い知名度をはね上げるファイトを誓った。