UFCファイトナイト133大会は14日(日本時間15日)、米アイダホ州ボイシ・センチュリーリンク・アリーナで開催される。メインイベントで開催されるヘビー級5分5回で、元UFC同級王者ジュニオール・ドス・サントス(34=ブラジル)が1年2カ月ぶりにオクタゴンに戻り、再起戦に臨む。

 13日(同14日)には同地で、対戦相手のブラゴイ・イワノフ(31=ブルガリア)とともに前日計量に出席。257・5ポンド(約116・8キロ)だったイワノフに対し、ドス・サントスは247・5ポンド(約112・26キロ)と軽いウエートでクリアした。

 17年5月のUFC211大会で、当時の王者スティペ・ミオシッチ(米国)に挑戦したが、TKO負けで王座奪回ならず。この試合から約3カ月後の同年8月の薬物検査で禁止薬物の陽性反応が出たため、試合から遠ざかっていた。

 ドス・サントスは「違反はしない。今回の件では一貫して自分は検査機関に協力し、あらゆる指示に従って意図的な違反薬物摂取はなかったことを証明してきた」と強調。禁止薬物使用の疑いもなくなり、晴れて再起戦を迎える。「やっと悪夢が終わり、違反薬物の出どころが特定された以上、一刻も早く、オクタゴンに戻りたい」と意気込んでいる。

 一方、対戦相手のイワノフは未知の強豪だ。今回がUFC初参戦ながら他団体で15年にヘビー級王座を獲得し、4度の防衛に成功している。08年にロシアで開催された世界サンボ世界選手権の準決勝で全盛期のエメリヤーエンコ・ヒョードル(ロシア)に勝つ大金星を挙げて優勝した実績を持つ。黒帯の柔道でも欧州の国際大会での実績を買われて12年リオデジャネイロ五輪でブルガリア代表入りを打診されるほどの実力者だという。

 現在の戦績は16勝1敗1分で、判定決着はわずか4試合。KO勝ちは6、一本勝ちも6と打撃も寝技にも強さを見せるデータがある。UFCデビュー戦で、メインイベントに抜てきされるのもUFCからの期待の表れ。さらに元王者ドス・サントス撃破となれば、イワノフに大きな注目が集まりそうだ。