ボクシングのダブル日本タイトルマッチの前日計量が、23日に都内で行われた。スーパーウエルター級暫定王座決定戦に出場する同級1位渡部あきのり(33=角海老宝石)と同級2位丸木凌介(27=天熊丸木)は、ともにリミットの69・8キロでクリアした。

 ミニマム級は同級王者小野心(35=ワタナベ)がリミットの47・6キロ、同級1位加納陸(20=大成)は100グラムアンダーの47・5キロでクリアした。試合は24日に東京・後楽園ホールでゴングとなる。

スーパーウエルター級はともに3度目の挑戦となる。44戦目の渡部は6年ぶりだが、王座返り咲きで2階級制覇がかかる。「夢は変わらず、世界で一番強い称号がほしい」と通過点を期す。昨年3度目の移籍後は練習相手が豊富なジムとなり「いい環境でやらしてもらっている。移籍してよかった。判定でもKOでもいいから結果を出す」と恩返しのベルトを誓った。

丸木は5月に2度目の挑戦で、新藤(宮田)との決定戦も判定負けした。王者となった新藤のケガで2戦連続挑戦のチャンスを得た。「前回は人生で初のダウンを喫した。甘さがあった」と振り返る。三度目の正直へ「ガードも練習した。一発をもらわずに、しっかりポイントを取りたい。理想は判定勝ちも中盤KOになる」と予想した。

ミニマム級は15歳差があるが、世界挑戦経験者の対決となる。王者小野は16年に世界挑戦し、4月に敵地での王座決定戦を制した。初防衛戦に向けて「経験を生かして倒しに行く」と話した。

加納は2年前に18歳で世界挑戦したが、16歳の時にタイでプロデビューした。後楽園ホールはプロ初にも「海外で草原のようなところでもやった」と敵地も気にせず。世界へ再浮上のステップとなる初の日本王座戦。「自信はある。楽しみ」と拳を握った。