ボクシングのWBA世界ミドル級王者村田諒太(32=帝拳)が2度目の防衛戦を本場米国で行うことが正式決定した。30日に都内で会見が行われ、10月20日(日本時間21日)にラスベガスのパークシアターで同級2位ロブ・ブラント(27=米国)と対戦することが発表された。ブラントは元WBC米大陸同級王者、元WBA北米同級王者の経歴を持つ23勝(16KO)1敗、182センチの右ボクサーファイターとなる。

12年ロンドン五輪金メダリストの村田は昨年10月に王者アッサン・エンダム(フランス)を7回終了時TKOで下して王座を獲得。4月にはエマヌエーレ・ブランダムラ(イタリア)を8回TKOで下して、日本人では初めてミドル級で防衛を果たしていた。ラスベガスでの試合は15年11月、16年7月に続いて3度目になる。

今回はWBAからの対戦指令を受け、村田陣営は当初否定的だったが、指令を受け入れることになった。村田は「攻防ともまとまっている選手。指名挑戦と高い評価を受けていることが、高いモチベーションになる。これをクリアすることで、ボクが何かを言ったり、誰とやりたいと言える権利ができる」と前向きに捉えた。試合に向けては「プレスをかけていくとクリンチしてくると思う。休ませないように近い距離でのパンチを出せるか」と、接近戦をカギに上げた。

今回はスポーツ動画を有料配信するDAZNが独占生中継する。日本人の世界戦では初めてのこと。村田は「DAZNにもボクにチャレンジングになる。スポーツの価値を高められるかという大役になる。必ずいい試合、面白い試合を提供したい」と誓った。