WBO世界フライ級王者木村翔(29=青木)が19日、都内のジムで練習を公開した。

24日に名古屋・武田テバオーシャンアリーナで、同級1位田中恒成(23=畑中)と日本人対決のV3戦を迎える。すでにスパーリングは17日で打ち上げ、この日は5回のミット打ちなどで汗を流した。

タイでの合宿などでスパーリングは合計150回を消化してきた。帰国後にジムでも12回スパーをこなしたが「全然疲れない。29歳で一番脂が乗っている」と言い切る。有吉将之会長(44)も「怖いぐらい調子がいい。不安は全くない」と満面の笑みだった。

体重も練習後でリミットまで1・8キロ程度。前日は鍋やうどんを食べ、オレンジジュースを2リットル飲んだという。前日計量はCBCで生中継されるが「まだ減量してない。あしたぐらいから」と余裕の弁だった。

今回はセコンドに強力な援軍も加わる。元協栄ジムで数多くの世界王者のマネジャー、トレーナーを務めた大竹重幸氏(60)。木村が6回戦ボーイの時に潜在能力を見抜き、世界初挑戦時も「勝てる」と断言。その後は練習でもアドバイスを送ってきた。有吉会長は「百人力で裏方も万全」と、今回はセコンド参戦をお願いした。

挑戦者の田中は高校4冠で世界最速タイの3階級制覇を狙う。木村は24歳でプロデビューし、それも1回KO負けを喫した。エリート対雑草の日本人対決。大竹氏は「木村は素直で吸収力がある。ボクに言わせればエリート。負けるわけがない」と太鼓判を押した。

木村はここまで世界戦すべてKOで勝ってきた。また敵地だが、応援団も約200人駆けつける。「ワクワクして楽しみ。強い相手なら燃える。名前を売るチャンス。ボクがチャンピオン。KO決着できれば」と4連続KOを期した。