ボクシングのWBC世界スーパーバンタム級暫定王座決定戦(12日、東京・後楽園ホール)に向けたルールミーティングが11日、都内の日本ボクシングコミッションで開催された。暫定王座を争う同級2位亀田和毅(27=協栄)、同級1位アビゲイル・メディナ(30=スペイン)の両陣営が出席。亀田陣営となる所属ジムの金平桂一郎会長が、メディナのあごひげの長さについて正式に抗議した。

メディナ陣営からは過去の世界戦に臨んだ選手らのあごひげの写真などを示され、今回のひげも問題なしとの見解を示されたが、金平会長は納得しなかった。「過去の世界戦はその時の陣営で合意されたもの。今回、こちらの陣営は危惧している部分がある」と主張。顔に塗るワセリンなどが汗や水であごひげまで流れ落ち、接近戦で顔面がぶつかり合うケースを想定し「もし薬品が目に入ったら大変なことになる。そういう危惧を申し上げた」と説明した。

日本ボクシングコミッションの規則でも試合進行の妨げ、そのおそれのある髪形やヒゲについては欠格の対象になっている。同ミーティングでは試合当日午後6時予定の会場入り後、WBCスーパーバイザー、レフェリー、両陣営らが立ち会い、メディナのあごひげの長さを再度、チェックすることになった。なお計量後、メディナは「このあごひげは自分のスタイル。もし髪形が良くないから変えろとなれば気持ちは良くない」とキッパリ。同陣営からは「(漫画ドラゴンボールの)孫悟空がしっぽを切られるようなもの」と不満そうな表情を浮かべていた。