WBO世界スーパーフライ級3位井岡一翔(29=SANKYO)の世界挑戦が12日、東京都内で発表された。大みそかにマカオで同級1位ドニー・ニエテス(36=フィリピン)と王座決定戦を行う。

4階級制覇を成し遂げれば日本人初、そして日本のジムに所属せず世界王座獲得も過去に例がない。通算16度目の世界戦、大みそかは7度目。会見で井岡は「結果、内容にこだわる。簡単に言えばKOできる勝ち方をしたい」と宣言した。

昨年大みそかに電撃的に引退を表明し、今年9月に米国で復帰戦を飾った。「(マカオも)初めて(試合を)やる国で楽しみ。(前回の経験を)プラスにしてリングに上がれると思う」。今回の世界戦へ国内外に練習拠点を置かず、異例の“流浪調整”で臨む。

昨年5月に結婚した谷村が前日、ブログなどで井岡との離婚を連名で公表。まさに一匹おおかみとなってマカオに乗り込む。「2018年は人生の中でもいろいろあった激動の1年。いろんな経験をして最後に4階級制覇を懸けた試合ができる。最高の締めくくりにしたい」。今年の暮れに、日本ボクシングの歴史を動かす。【実藤健一】