大みそかにマカオで日本人初の世界4階級制覇に挑むWBO世界スーパーフライ級3位井岡一翔(29)が14日、都内で練習を公開した。この日は、コンビネーションやフットワークを確認するなど軽めの調整にとどまったが、既に出稽古で100ラウンド超のスパーリングをこなしており、調子は万全。「順調にきている。試合に向けて緊張感が高まってきた」と自信をみなぎらせた。

17年末に電撃引退を表明も、今年階級を上げて復帰。今年9月の1年5カ月ぶりの復帰戦では3-0で完勝した。ただ、今回の王座をかけて戦う同級1位ドニー・ニエテス(36=フィリピン)は3階級制覇を達成している強敵。「簡単な相手ではない。スマートで頭のいいボクサー。1ラウンドから自分のペースで優位に試合を進めたい」とプランを思い描いた。

現役復帰、離婚など公私ともに大きく変化した1年。その中で体を鍛え直し、「もう1度ボクシングに向き合ってきた」と真摯に練習に取り組んできた。「僕が4階級制覇して、新たな歴史に名を刻みたい」と2年ぶり7度目となる大みそかの主役になる。