川田利明プロデュースの大会で、10年後輩で川田と同じ55歳の本田多聞が、デビュー25周年記念試合を行った。

アマレスでロサンゼルス、ソウル、バルセロナと3大会連続オリンピック(五輪)出場の本田は、30歳の93年10月に全日本プロレスからデビュー。この日のメインで、20年前にアジアタッグ王座を獲得した井上雅央とのコンビを復活。ノア時代バーニングの後輩だった潮崎豪(ノア)、学生時代に所属した日大とライバル関係にある日体大レスリング部出身の芦野祥太郎(W-1)というゆかりのメンバーとタッグマッチで対戦した。

先発で出た本田は「おら、来いよ!」と芦野を挑発。潮崎には逆水平チョップのお返しに強烈なヘッドバットを見舞い、得意の高角度ジャーマン、デッドエンドを決めた。試合は、井上が潮崎に捕まって敗れたが、試合後は自らマイクを取って観客に感謝の気持ちを伝えた。

本田は「勝ち負けを超えて、どこまでついて行けるか。潮崎、芦野に引っ張ってもらって試合して、終わってやり切ったと思えるのが良かった」と満足そうに話していた。また川田からは「年は自分と一緒なのに、よくこの年で今これだけ動けるのはうらやましい。焼きもち焼きたくなるぐらい、頑張っている」と称賛の言葉を贈られていた。