日本ボクシング連盟は10日、都内で臨時総会を開き、山根明前会長(79)らの除名を決議した。出席した67人のうち「ほぼ全員」(菊池浩吉副会長)が賛成に挙手したという。

内田貞信会長は「けじめと考えています。ここを区切りとし、新たに透明性ある組織を作っていきたい」と述べた。会長代行だった息子の昌守氏、内海祥子前常任理事も除名とし、この日付の書面で通達する。

山根前会長は助成金の不正流用、反社会的勢力との交友の責任を取る形で昨年8月に辞任。2日の理事会で除名が了承され、臨時総会前までに弁明機会を与えられていたが、行わなかった。また、過去3年間での使途不明金は約1700万円。その対応は弁護士と協議し、損害賠償や刑事告訴も含めて検討する。

一方、20年東京オリンピック(五輪)出場を目指してアマチュアとなったプロボクシング元ミニマム級主要4団体制覇王者の高山勝成(35=名古屋産大)が、4月のアジア選手権(バンコク)出場をかけた3月10日からのフライ級代表選考会(東京都内)に出場することも報告された。アジア選手権には日本から男女各階級に1人が出場し、同選手権の上位者は世界選手権切符を獲得。6月の国際オリンピック委員会の判断も絡むが、男子は世界選手権(9月、ロシア)で上位進出すれば、東京五輪出場が決まる見込みだ。