“浪速の狂拳”ことフェザー級東軍で亀田3兄弟のいとこ亀田京之介(21=花形)は、西軍の前田稔輝(じんき、23=グリーンツダ)に1-2の判定で敗れ、亀田一家初となる全日本新人王の座を逃した。MVPはスーパーライト級の本多航大(20=川崎新田)、技能賞はバンタム級中西寛多郎(18=HKスポーツ)、敢闘賞はフェザー級の前田が受賞した。

亀田家初の新人王へ。その思いは空回りした。「決勝というだけで嫌な緊張感がありました」。東軍MVPとしてひときわ注目を集める中で「めちゃめちゃプレッシャーもありました」。今までにない緊張を抱えて、リングに上がった。

1回から「イラつかせて大振りにさせようと思った」と手招きなどの挑戦的な態度を見せたが、前田は動じず。徐々に手数を増やす相手のパンチに苦しみ、最終4回の打ち合いでも連打で追い込まれた。試合後、キャンバスに突っ伏し涙し「強かった。結果は結果」と、潔く敗戦を受け止めた。

所属していた協栄ジムが試合2週間前に休会となったが「自分がダメだった」と影響を否定した。今回は特別措置で花形ジム所属で出場したが、今後の所属先は不明。亀田は「ゆっくりしたい。今はどうなるか分からない」と話した。