WBO世界フライ級王者田中恒成(24=畑中)が“脱・自分”で3度目の防衛を果たす。

大みそかの同級12位ウラン・トロハツ(26=中国)戦(東京・大田区総合体育館)に向け、名古屋市内の所属ジムで練習を公開した。1ラウンドのシャドー、ミット打ちのみだったが、「今回(の試合)に向けていい練習が積めた。自分自身との戦いをテーマに置いている」と話した。

“脱・自分”はランニングの距離だった。「有酸素系の運動が嫌い」と走り嫌いで、これまでロードワークは10キロまでと決めていた。「10キロいった後は歩いて帰ってた」のが「今回は11、12キロ、15キロいった」と明かす。

苦手への田中ならではの挑戦だった。「10キロ以上は走らんと決めていた。嫌いやから。イヤだからいつもやめていたが、(超えた時に)やれた実感があった」。自身で覆っていた殻を打ち破った。

挑戦者のトロハツと対面し「思ったより若かった」と苦笑い。19年を締めくくる大みそか決戦へ、「必ずKOしたい」と意気込んだ。