“皇帝”エメリヤーエンコ・ヒョードル(43)が日本ラストマッチでKO勝利した。

米国格闘技団体ベラトール初の日本大会で実現しクイントン・“ランペイジ”・ジャクソン(41=米国)との夢のヘビー級対決。試合開始早々、前へ突進し、パンチを連打。43歳とは思えないキレのある動きでランペイジを追い詰め、2分過ぎに右ストレートをさく裂。ランペイジがそのまま前のめりに倒れ、2分43秒KO勝ちをおさめた。試合後はランペイジと抱擁。冷たい表情から、柔らかな笑顔に変わった。

00年に初来日し、03年に当時のPRIDEヘビー級王者アントニオ・ホドリゴ・ノゲイラに勝ち、ブレーク。以来、十数年間にわたり日本の格闘技を盛り上げてきた。さいたまスーパーアリーナでの試合はこの日で14戦目。05年8月のミルコ・クロコップ戦など数々の名勝負を繰り広げた思い入れのある舞台で、無敗伝説を最後まで守り通した。

ヒョードルは「いま一度日本にここにきて、みなさんと勝利をわかち会うことができて、心から感謝しています」とあいさつ。「今回これが直接見ていただく最後。本当にありがとうございます。みなさんに愛を届けます」と会場のファンに深々と礼をした。