岩手ではボクシング(釜石市)、卓球(奥州市)、ハンドボール(花巻市と盛岡市)の3競技でインターハイ開催の準備を進めていた。ボクシング会場の釜石市民ホールTETTOは1月に東北高校新人大会を開催して「リハーサル」を済ませていた。岩手県は26日午後9時までに47都道府県で唯一、新型コロナウイルスの感染者が確認されてないが、岩手県ボクシング連盟事務局長の盛岡南・小池彰教諭は「感染拡大を考えると厳しいですね。決まってしまったことは仕方がない。大会まであと数カ月だったので寂しいです」と残念がった。

県高校総体も17日、冬季に開催される駅伝、スキー、スケートを除いて今年の中止を決めた。ボクシング専門部では今後、県内の高校生だけでも試合ができるように検討していくという。小池教諭は「個人的な意見としては、子どもたちのために何かしてあげたい」と選手を思いやった。2月26日には全国高校選抜(石川)も中止となっており、最終学年で1度もリングに立てないまま、失意のうちに競技を引退する3年生が多くなる。早期終息を願い、最後の晴れ舞台を用意する可能性を探っていく。【佐藤究】