悪童と呼ばれるWBC世界スーパーバンタム級1位ルイス・ネリ(25=メキシコ)が2階級制覇に成功した。

同級6位アーロン・アラメダ(27=同)との全勝対決で、ダウンも奪えなかったが手数で優位に。2~8ポイント差の3-0で判定勝ちを収めた。ネリは31戦全勝(24KO)となった。

ネリは17年にWBC世界バンタム級王者山中慎介から王座を奪ったが、18年の初防衛戦での再戦では体重超過で王座剥奪となった。WBCから6カ月資格停止処分後、19年の再起戦でも体重超過で試合が中止となり、スーパーバンタム級に上げた。

アラメダは25戦全勝(13KO)にもネリは「対戦相手のレベルが違う」と自信を見せての一戦。初回から前に出て手数で上回り、アラメダを下がらせたが、堅いガードを崩せずに決定打も奪えず。右パンチで浴びて目の下も腫らせ、10回には反撃のボディーに後退する場面もあった。

この興行ではWBC世界同級挑戦者決定戦もあり、元王者の同級3位ダニエル・ローマン(30=米国)がWBA世界バンタム級2位ファン・カルロス・パヤノ(26=ドミニカ共和国)に3-0で判定勝ち。WBA世界同級王者ブランドン・フィゲロア(23=米国)は10回TKOでV3に成功した。同級14位ダミアン・バスケス(23=同)にストップ勝ちした。

この結果、ローマンがネリの指名挑戦者となるが、早くもフィゲロアの名を挙げ、2団体統一を照準に置いている。さらに「来年はフェザー級で3階級制覇に挑戦する」と宣言している。