プロレスリング・ノア代々木大会(6日、代々木競技場第2体育館)で開催されるGHC選手権の調印式が4日、都内で行われ、ヘビー級選手権王者潮崎豪(38)に挑戦する杉浦貴(50)が「俺が最後ノアの顔になる」と勝利宣言した。

運命を感じていた。09年6月に先にタイトルを取ったのは12歳年下の潮崎だった。そして6カ月後、杉浦がそのベルトを初めて奪ったのは12月6日だ。「11年前と同じシチュエーション。あの時と同じように俺がベルトを巻く」と意気込む。

お互いに敬意を示しながら多くの激闘を繰り広げてきた。潮崎は「どんな試合でもノアのための戦いをしてきた男。杉浦貴に勝つために(ベルトを)守ってきた」と堂々と思いを語る。杉浦も「安定した素晴らしいチャンピオン。全部の防衛戦を見てきて、頼もしく思えた」と5度の防衛に成功した相手を認めた。

もちろん、負けるつもりはない。王者の成長を感じながら「活躍に嫉妬していた」と悔しさもあらわにした。20年目を迎えたノアの今年最後のタイトルマッチは、デビュー20周年の杉浦にとっても大きな意味を持つ。「ノアの20年は俺の20年でもある。まだまだ花を咲かせたい。クリスマスプレゼントで俺がベルトをもらうよ」。50歳を迎えても「絶好調」と語る杉浦が、最後に主役となって20年を締めくくる。【松熊洋介】